私たちはミッションの実現に向けて、バリュー・カルチャーに基づいた意思決定や行動を大切にしています。バリューに合致する行動ができているかは、評価項目にも組み込まれています。
バリューとカルチャー
SmartHRが大切にするバリューとカルチャーを紹介します。
バリュー(行動指針)
SmartHRのメンバーが
働くうえで大切にしていること
なぜバリューを大切にするのか
SmartHRのバリューは「ビジネスモデルから逆算した、勝つための行動規範」であり、SmartHRのメンバーに共通する「強い価値観」です。バリューに合致する行動が増えるとビジネスが成功しやすく、バリューに反する行動が増えるとビジネスが失敗する、そのような考え方です。事業と組織を成長させていくために、私たちはバリューに基づき日々行動しています。
1.自律駆動
SmartHRは「100の問題を100人で1問ずつ解く組織」を目指す。そのために、情報をオープンにし、フラットな状態をキープすることを約束する。ひとりひとりが指示を待つのではなく、みずから解くべき問題を見つけ出そう。そして、自分で判断し、主体的に行動を起こしていこう。
2.早いほうがカッコイイ
あれこれ悩む前に、動き出そう。まずは荒削りでもOK。最速のアウトプットを心がけ、フィードバックのループを素早く回していこう。大きな意志決定も、即断即決でいこう。それがチームを加速させ、社会を加速させる原動力になる。
3.最善のプランCを見つける
今あるものが最適解とは限らない。「こんなものだろう」という思い込みを捨て、常識を疑い、俯瞰で物事をとらえよう。手段や技術に固執せず、柔軟に工夫しよう。選択肢を多く出し、「どちらか」ではなく「どちらも」叶える最善の答えを生み出そう。
4.一語一句に手間ひまかける
細部まで徹底的にこだわろう。言葉はもちろん、UIも、コードも、すべてはユーザーや社会に対するメッセージだ。もっと言葉を磨こう。1ピクセルにこだわろう。コードの1行1行に魂を込めよう。その小さな手間ひまが、大きな成果につながっていく。
5.ワイルドサイドを歩こう
なんでも挑戦して失敗しよう。そして、失敗から学び、次へと活かそう。新しい挑戦にはレールがない。誰も通ったことがない道の先には、誰も提供できていない価値がある。挑戦をやめなければ、いつかたどり着ける。
6.人が欲しいと思うものをつくろう
世の中の深い課題に目を向け、大きな変革を起こそう。表面的な解決策ではなく、人々の行動から課題をあぶり出そう。現在に最適化するのではなく、未来を見据えて考えよう。そして、ユーザーが自慢したくなるほどのプロダクトをつくろう。
7.認識のズレを自ら埋めよう
人が増えると、意見が増え、相互理解が難しくなる。建設的に議論ができないときは、前提のズレを疑おう。相手の意図を聞き、自らも意図を話そう。私たちは、相互理解と建設的な議論を諦めない。
カルチャー(企業文化)
SmartHRにとっての
カルチャーって?
私たちにとってカルチャーは、バリューを体現しやすくするための土壌のようなものです。SmartHRには「オープン」「フラット」「遊び心」というカルチャーがあります。オープンでフラットな企業文化があるからこそ、私たちは自律駆動で行動することができる。そんな風に考えています。
また、カルチャーは自然に維持されるものではなく、メンバー一人ひとりの行動が積み重なり維持・進化していくものです。だからこそ独自性が高く、模倣されにくい。今後もSmartHRらしさを構築する大切な要素だと考えています。
バリュー・カルチャーを体現した事例
1.ユーザーの声に、チームの垣根を越えて向き合う
SmartHRは開発・販売・導入の各フェーズで、ユーザーの声を聞き、ユーザーの課題解決に向き合うことを大切にしています。
開発検討フェーズでは、定量調査に加えてユーザーヒアリングなどの定性調査を実施。ユーザーヒアリングには、プロダクトマネージャーだけでなくエンジニアやデザイナーなど開発に関わるメンバーが誰でも参加できます。
販売・導入フェーズでは、ユーザーがスムーズにSmartHRを利用できることを第一に考えます。ユーザーの不明点や要望に対して、担当のセールスやカスタマーサクセスだけでは十分な対応ができないケースも発生し得るため、開発チームと連携し素早く対応できるよう、情報共有の仕組みとコミュニケーションチャネルを用意しています。
ユーザーの声をチームに共有する工夫、ビジネスと開発が一丸になってユーザーに向き合う工夫
ユーザーの声をチームに共有する工夫
- 少人数(2〜10名)で開発チームを構成し、調査〜リリースをチームで完結します
- ユーザーが求める機能をできる限り細分化して、小さい単位で早く提供することを重視します
- 週次でスプリントレビューを実施し、荒削りな状態でも積極的に共有します。チーム内の認識のズレを早い段階で解消するとともに、ユーザーについて話す機会を増やしています
ビジネスと開発が一丸となってユーザーに向き合う工夫
- セールスやカスタマーサクセスがプロダクトに関する質問をSlackに書き込むと、仕様に詳しいカスタマーサポートやエンジニアから適確な回答を得られます
- 開発ロードマップを開発チームからビジネスチームに適宜共有することで、開示できる最速のタイミングでユーザーに説明・提案できます
2.自律駆動と権限委譲で、挑戦の数を最大化する
SmartHRが向き合う「労働」というドメインは変化し続けています。労働に対する人々の価値観も、労働環境を提供する企業の姿勢も、変わり続けています。私たちは最速で価値を届けるために、前例や世の中の当たり前にとらわれず、挑戦し自ら変わる必要があります。
SmartHRにも、常に大きな変化があります。
たとえば、2023年のCEO交代や、2024年のCFOおよびボードメンバーの交代もそのひとつです。創業者の宮田は株式会社Nstockを創業し、共同創業者である内藤はSmartHRのエンジニアに復帰しました。
私たちが挑戦や変化を実現できる背景には、組織運営の考え方の前提に「100の問題を、100人で1問ずつ解く経営」を置き、メンバーの自律的な意思決定や行動を賞賛する文化があると考えています。
前例にとらわれず「最適」にこだわる。そのために、個人もチームも挑戦する
各部門で行なわれている新しい挑戦や、バリューを体現した意思決定、行動の事例を紹介します。
- マーケティング:ユーザーコミュニティ「PARK 」でいただいたユーザーの悩みをもとに有識者を巻き込む記事企画を考え、約2ヶ月で15本の記事をオウンドメディア「SmartHR Mag. 」で公開。ユーザーもSmartHR Mag.読者も嬉しい企画をスピーディーに実現しました
- パートナーサクセス:少数チームで情報連携と意思決定を最速で行い、金融機関とのアライアンスを早期に獲得。その後も商談数を拡大し続けています
- PM、セキュリティ:AI技術の検討を行うために、社内勉強会の企画をPMメンバーが主導。並行してセキュリティエンジニア主導で「AI活用ポリシー 」策定を行い、社内での検討・導入がスムーズに進みました
- 総務:関係各所からデータと生の声を広く集めて出張マニュアルと申請方法をアップデート。さらに、出張データを蓄積し分析・振り返りを随時行える状態をつくりました
- 人事:入社1か月半のメンバーが、障害者雇用に関する勉強会を企画。社員の自発的な勉強会参加とテーマに対する理解促進を実現しました
- 多部署連携:大型商談にセールス、プリセールス、カスタマーサクセス、PMM、PM、エンジニア、プロダクトデザイナー等、グループを跨いだ総力戦で挑む。新機能のモックアップを1週間弱で制作するなど、大規模プロジェクトながらスピードと創意工夫で受注を獲得しました
3.情報共有と意思決定のコストを下げ、スムーズにするためのオープン&フラット
私たちは、経営が持っている情報とメンバーが持っている情報をできる限り同等にすることで、メンバー一人ひとりが自発的に課題に気付けると考えています。一人ひとりの気付きのレベルを上げるために、また新しいメンバーが過去の意思決定の背景を理解しやすくするために、情報をオープンにすることにこだわっています。
また、事業を成長させるために「コトに向き合う」ことを重視し、職種や役職にとらわれず率直なコミュニケーションをとれるフラットな状態をつくっています。
情報がオープンであること、フラットなコミュニケーションをとれることが、自律駆動を促進すると考えています。
情報をオープンにする仕組み、率直なコミュニケーションのための共通認識
情報をオープンにする仕組みをいくつか紹介します。
- SYNK(ヨミ:シンク)…経営会議の要旨を共有する全社員参加必須の会議です(毎週30分)。ここでは売上状況や商談進捗数、プロダクトのリリース状況など事業の重要情報を共有・把握します。月1回は、ボードメンバーが、事業や組織の課題・重要トピックに対する考えや想いを発信する時間としています
- ドキュメントに残す文化…経営会議や事業戦略発表会など会社の方針に関わる重要な会議は、議事録と録画が原則、開催日に全社員向けに共有されます。その他、商談や各種調査に関する資料、プロジェクトの議事録もドキュメントで公開されています
率直なコミュニケーションをとるためのSmartHRの方法をいくつか紹介します。
- チームで成果を出すために「HRT(謙虚/尊敬/信頼)」を大切にし、「成果に対して建設的に議論すること」「先入観なく人の意見に耳を傾けること」「自分以外の人は有能であり、正しいことをすると信じること」などを共通認識として共有しています
- また、同期・非同期に関わらず、前提や背景、質問の意図を話し手と聞き手の双方が積極的に確認することで、認識の齟齬がない状態をつくりながら話をします